骨格筋の構造、筋収縮の仕組み、滑り説

骨格筋は、自分の意思で動かせるため、随意筋ともいわれる。

 

また、骨格筋の筋線維には、横向きの縞(しま)のような筋が存在することから、横紋筋ともよばれる。

 

骨格筋の構造

骨格筋を構成するのは、集まった筋細胞(筋線維)の束であり、これを筋線維束という。

 

また、筋膜という薄い膜によって、骨格筋の外側の表面がおおわれている。

 

筋細胞(筋線維)

 

筋線維1つあたりの長さは、数mm~数十cmほどと差が激しい。また、筋線維の直径は、約20~150μmとなっており、こちらも差が大きめである。

 

数百本以上もの筋原線維が、筋細胞(筋線維)の中に入っている。

 

筋原線維は収縮を行う。筋原線維の中には、フィラメントというものが存在する。

 

フィラメントのうち、細いものがアクチンフィラメントであり、太いものがミオシンフィラメントである。

 

この2種類のフィラメントは、筋細胞(筋線維)の長軸に沿うようにして、部分的かつ交互に重なり合っている。

 

筋が収縮する場合、ミオシンフィラメントの間にアクチンフィラメントが入り込む。

 

筋小管系

 

筋原線維の周りには、発達した筋小胞体が存在する。

 

また、アクチンフィラメントがつなぎ合わさったり、枝分かれしたりする部分をZ帯という。

 

筋細胞(筋線維)の表面にある筋膜のうち、Z帯の部分から内側に管が通っている。この管のことを、横行小管(T管)という。

 

筋小胞体と横行小管とが接しており、さらに、筋小胞体がふくらんでいる場所がある。その場所のことを終末槽という。

 

終末槽は、カルシウムイオン(Ca2+)が溜め込まれる場所になっている。

 

筋収縮の仕組み

 

滑り説(滑走説)

 

筋細胞に向かっている神経線維から送られた刺激によって、筋細胞の表面にある膜に対して活動電位が発生した場合、筋小胞体からカルシウムイオン(Ca2+)が出る。

 

そのカルシウムイオン(Ca2+)は、フィラメントに働きかける。

 

カルシウムイオン(Ca2+)の濃度が高まった場合、アクチンフィラメント(細いフィラメント)が、ミオシンフィラメント(太いフィラメント)の側面に出ている枝である連結枝と接触する。

 

そして、ミオシンフィラメントによって、アクチンフィラメントが滑るように入り込ませる。これによって、筋細胞(筋線維)が収縮を起こす。

 

このとき、アクチンフィラメントはA帯の中心へと引き込まれる。そして、Z帯の間の間隔が狭くなる。

 

 

上記のように、アクチンフィラメントとミオシンフィラメントとが互いに滑るように動くことで、筋の長さが短くなるとする説のことを、滑り説(滑走説)という。

 

筋の収縮の際に放出されたカルシウムイオン(Ca2+)は、筋小胞体の中にある終末槽へと戻り、そこに溜め込まれる。

 

筋小胞体の周りのカルシウムイオン(Ca2+)の濃度が低下した場合、Z帯の間隔が広がって、筋線維が弛緩した(ゆるんだ)状態となる。

 

筋収縮とATP

 

筋を収縮させることで、手や足などを動かして運動を行うことができる。

 

筋を収縮させるためにはエネルギーが、必要である。そして、細胞質の中に存在するATP(アデノシン三リン酸)が、筋収縮を行うためのエネルギーになる。

 

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