大脳皮質(古皮質、新皮質)、条件反射、脳脊髄液

大脳皮質
大脳皮質は、古皮質新皮質とに区分される。

 

 古皮質
大脳皮質のうち、内側の部分に古皮質(大脳古皮質)がある。古皮質は、辺縁皮質(辺縁葉)ともいわれる。古皮質を構成するものとして、帯状回海馬回嗅脳などがあげられる。

 

古皮質には、生命の維持、種の保存に関係する中枢が含まれている。また、情動(悲しみや怒りなど)、摂食行動、視床下部にある自律機能なども、古皮質との関係がある。

 

 新皮質
大脳皮質のうち、大脳半球の一番外側に新皮質(大脳新皮質)がある。新皮質には、感情、記憶、感覚、判断、言語、運動などを担当する中枢が存在している。

 

 

条件反射
後天的につくられる反射であり、特定の条件を与えることで起こる反射のことを条件反射という。

 

 ※後天的 … 生まれた後で身につくこと

 

たとえば、レモンや梅干を食べたことがある人が、レモンや梅干などを見たときに唾液が口の中に分泌されることなどが、条件反射にあてはまる。

 

・無条件反射
食べ物が口の中に入ったときに唾液や胃液が分泌されるのは、無条件反射にあてはまる。無条件反射は、先天的、あるいは生まれた直後に発現する反射である。

 

 

脳脊髄液(髄液)
脈絡叢(みゃくらくそう)によって、脳脊髄液(髄液)が脳室内に分泌される。脳脊髄液は、それぞれの脳室や脊髄にある中心管に満たされている。

 

第4脳室の下側には、正中口がある。また、第4脳室の左側と右側には、外側口がある。正中口と外側口は、それぞれ脳脊髄液の通り道になる。正中口と外側口を通して、脳室に含まれる脳脊髄液がクモ膜下腔へと送られる。

 

そして、脳脊髄液はクモ膜下腔から脳と脊髄の表面を通っていき、クモ膜顆粒や静脈内を通じて硬膜静脈洞へと吸収される。

 

 脳脊髄液の働き
脳脊髄液の働きには、以下のようなものがある。

 

 ・脳と脊髄に栄養を送る

 

 ・脳と脊髄から不要な物質を運び出す

 

 ・外部の圧力から脳と脊髄を守る

 

 脳脊髄液の量
1日あたり、約550ミリリットルの脳脊髄液がつくられている。また、脳脊髄液の量は、合計で120~150ミリリットルの間に維持されている。

 

 脳脊髄液の性質
脳脊髄液には、白血球と小量のタンパク質が含まれている。水様性を示しており、無色透明になっている。また、脳脊髄液の比重は、1.006となっている。