ダイエット中にアイスを食べても痩せる方法とその考え方

 

ダイエットを始める人の中には、「痩せたいけどアイスを食べるのがなかなかやめられない」という人がいます。そのような人の場合、アイスの食べ方を工夫してダイエットを継続していくことが大切です。

 

そうすることで、アイスを完全に断つことが無理だとしても、ダイエットを成功に導けるようになります。それでは、ダイエット中にどうしてもアイスを食べたくなったときには、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

 

そこで今回は、「ダイエット中にアイスを食べても痩せる方法とその考え方」とそれに関係する内容について、それぞれ解説していきます。

 

 

アイスにはどのような種類があるのか

 

 

アイスの種類を大きく分けると、「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」の4つに分類することができます。各アイスによって、乳固形分(乳製品のうち水分以外の部分)と、その中の乳脂肪分(牛乳に含まれる脂肪)の割合がそれぞれ異なります。

 

アイスクリーム

アイスのうち、「乳固形分15.0%以上であり、そのうち乳脂肪分が8.0%以上のもの」がアイスクリームになります。牛乳の風味を最も強く感じられるアイスであり、値段が高いアイスがこれに該当していることが多いです。

 

アイスミルク

アイスのうち、「乳固形分10.0%以上であり、そのうち乳脂肪分3.0%以上のもの」がアイスミルクになります。アイスミルクの場合、含んでいる乳成分は牛乳とほぼ同じくらいになっています。商品によっては、植物油脂が使われていることがあります。

 

ラクトアイス

アイスのうち、「乳固形分3.0%以上のもの」がラクトアイスになります。乳成分が少ないため、上記の2つに比べてややさっぱりとした味のものが多くなっています。商品によっては、植物油脂が使われていることがあります。

 

氷菓

アイスのうち、「アイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイスのいずれにも当てはまらないもの」が氷菓になります。氷菓に当てはまるものには、かき氷のほか、果汁やジュースを凍らせたアイスバーなどが挙げられます。

 

そして氷菓の場合、脂肪分をほとんど含まない一方で、アイスクリームなどよりも糖質をたくさん含むものが多い傾向にあります。

 

ダイエット中に食べるアイスを選ぶときのポイント

 

 

ダイエットに取り組んでいるときに息抜きとしてアイスを食べたい場合、どのようなアイスを選ぶのが良いのでしょうか。このとき、以下のようなポイントを抑えることが大切です。

 

なるべく糖質が少ないものを選ぶ

ダイエット中に食べるアイスを選ぶ場合、「糖質」を含む量に注目することが大切です。その理由は、糖質の摂取量が多くなるほど、痩せにくい状態に近づいてしまうことになるからです。

 

食事などで体内に糖質が入った場合、それによって血糖値(血液内の糖質の値)が急激に上がります。すると、「インスリン」という名前のホルモンがすい臓より放出され、インスリンによって血糖値が一気に引き下げられます。

 

このとき、インスリンは食事で摂った糖質を体脂肪に変換し、体内に蓄積することで血糖値を下げます。つまり、食事で摂った糖質の量が多い場合、その分だけたくさんの体脂肪が体に溜め込まれてしまうのです。

 

さらに、体に糖質が入ったときには、糖質が体を動かすための主要なエネルギーになります。このとき、体に蓄えられた脂肪の燃焼は止まってしまいます。そのため、糖質の摂取量が多くなるほど、体脂肪を減らして痩せることが難しくなるのです。

 

このことから、ダイエット時にアイスを食べたくなったときは、なるべく糖質の量が少ないものを選んで摂ることが大切です。

 

脂質の量は過度に意識しない

人によっては、「脂質は太る原因になる」と考え、糖質ではなく脂質が少ないアイスを食べようとしてしまいます。しかし実際のところ、脂質の摂取量があまりにも少なすぎる場合、不健康な状態に近づくことになります。

 

その理由は、脂質は体のエネルギーとなるだけでなく、「細胞を包んで保護する」「一部のホルモンの材料になる」といった重要な役割があるからです。もちろん、脂質を極端に多く摂りすぎた場合であっても体調を崩すことにつながるため、必要以上に脂質を摂りすぎるのも良くありません

 

また、普段から脂質を摂っている一方で、糖質の摂取量を少なくしていれば、体脂肪が体を動かすためのメインのエネルギー源になります。これにより、体についた脂肪が絶えず消費され続けている状態になります。

 

このことから、ダイエット中は脂質の摂取を控えるよりも、糖質の摂取を控えることの方が重要だといえます。

 

ただし、必要以上に脂質を摂っていると脂肪の燃焼が追い付かなく恐れがあります。そのため、ダイエット中の食事の際に、あまりにも過剰に脂質を摂りすぎることも避けるようにしましょう。

 

アイスの種類は参考程度にし、栄養表示を見て選ぶ

既に述べた通り、アイスにはアイスクリーム・アイスミルク・ラクトアイス・氷菓の4種類があります。ただ実際のところ、各メーカーが販売しているアイスによって、糖質が使われている量は大きく異なります。

 

例えば、氷菓に当てはまるアイスであっても、人工甘味料などの体に吸収されないもので甘みがつけられたものであれば、糖質の量が比較的少なくなります。

 

また、乳脂肪分を多く含むアイスクリームであったとしても、砂糖や果糖などの糖質を多く使うことで甘みがつけられた商品であれば、糖質の量がかなり多くなります。

 

そのため、ダイエット中にアイスを食べる場合、アイスの種類だけに注目するのは避けるべきです。それよりも、1つずつ商品を手に取って栄養成分表示をチェックし、なるべく糖質の量が少ないものを選ぶようにするのが重要です。

 

ダイエット中にアイスを食べる場合のタイミング

 

 

ダイエット中にアイスを食べたくなったとき、そのタイミング(時間帯など)に気を付けることが重要になります。その理由は、アイスを食べるタイミングによっては、肥満に近づきやすくなってしまうことがあるためです。

 

寝る前には、アイスを食べないようにする

たとえどれほどアイスが食べたかったとしても、「寝る前」に食べるのはやめておいた方が良いです。なぜなら、アイスに限らず、寝る前に食べたものは体脂肪として溜め込まれやすいからです。

 

私たち人間が睡眠をとっている間は、起きて体を動かしているときよりも少ないエネルギーしか消費していません。そのため、寝る前に食べたものの場合、それに含まれる糖質などをエネルギーとして利用しきれず、体内で余ってしまう可能性が高いのです。

 

そうなれば、余ったエネルギーが体脂肪に変換され、体の中に残ってしまいます。このような事態を避けるためには、寝る前にアイスを食べたくなったとしても、食べずに寝てしまうことが重要になります。

 

仮に、アイスをどうしても食べたくなったとしても、できることなら「寝る3時間前までに食事を終えること」が大切です。そして、食べる量自体をなるべく少なめにしましょう。そうすることで、体内で余って脂肪として蓄積されるエネルギーを少なくすることができます。

 

まとめ

 

ダイエットを続けていくと、人によっては甘いものを食べたくなってしまうときがあります。そして、多くの人が好んで食べるお菓子の1つとして、「アイス」が挙げられます。

 

アイスは糖質を多く含んでいるため、基本的には食べないようにするのが賢明です。しかし、食べたい欲求を無理やり抑え込もうとすると、それによって大きなストレスを感じてしまいます。

 

そして、そのストレスが強まっていくことで、ドカ食いをしてしまったりダイエットをあきらめてしまったりする恐れがあります。そうならないためには、無理をしてアイスを食べないようにするのではなく、食べ方を工夫して太りにくくすることが大切です。

 

ダイエット中に食べるアイスを選ぶときには、なるべく糖質の量が少ないものを選択することが大切です。さらにこのとき、食べる量を少なめにすることで、ダイエットに支障をきたさずに済みます。これにより、アイスを完全に食べないようにしなくても、ダイエットを成功させられるようになります。