アスパラガスの栄養価・選ぶポイント・調理法

アスパラガスは、南ヨーロッパからロシア南部までを原産地としています。

 

日本にアスパラガスが伝わったのは、江戸時代とされています。そして、アスパラガスを食べる目的で正式に栽培するようになったのが、明治時代以降とされています。

 

 アスパラガスの栄養価
アスパラガスは、グリーンアスパラガスホワイトアスパラガスの2種類に分けられます。

 

この2種類のうち、グリーンアスパラガスは日光を浴びて育ちます。ホワイトアスパラガスは、芽が土の中から外に出る前に土を盛り、そのまま土の中で育ててつくられたものです。

 

日光を浴びずに育つホワイトアスパラガスに比べて、日光を浴びて育つグリーンアスパラガスの方が、栄養バランスに優れており、栄養価もはるかに優秀になっています。

 

アスパラガス(生のもの)に含まれる主な栄養素には、β-カロテンビタミンB群葉酸など)・ビタミンCビタミンEカルシウムカリウム亜鉛などがあげられます。

 

β-カロテン・ビタミンB群・ビタミンCは、免疫力の向上や美容に有効です。カルシウムは、骨を強くするのに重要なミネラルです。

 

カリウムは、体内に過剰に存在するナトリウムを排出する効果があります。鉄は、貧血の改善や予防に有効です。亜鉛は、体内の酵素の成分となり、タンパク質やDNAの合成にも関与します。

 

アスパラガスは、ビタミンB群の1種である葉酸を多く含んでいます。葉酸には、タンパク質・DNA(デオキシリボ核酸)・RNA(リボ核酸)の合成に関与し、細胞の分裂と発育を促進させる作用があります。

 

さらに、体内で赤血球をつくることにも、葉酸が関与しています。そのため、葉酸は貧血を予防するのに有効です。

 

アスパラガスには、アミノ酸の1種のアスパラギン酸が多く含まれています。

 

アスパラギン酸には、新陳代謝を促進させて、体内に存在する有害物質のアンモニアを排除する作用があります。アスパラギン酸のこの作用は、体力の向上・疲労の回復に有効とされています。

 

アスパラガスの穂先には、ルチンという成分が含まれています。ルチンは、コラーゲンの産生を促進させ、毛細血管を頑丈にする作用をもちます。

 

ルチンの作用は、高血圧の予防・動脈硬化の予防・老化の予防・がんの予防に効果があるとされています。

 

 アスパラガスを選ぶポイント
アスパラガスを選ぶ際には、以下のポイントに注目してみてください。

 

 ○アスパラガスの穂先の特徴
 ・濃い緑色をしているもの
 ・つぼまった穂先になっているもの

 

 ○アスパラガスの根の特徴
 ・まっすぐになっているもの
 ・太さが均等になっているもの

 

 アスパラガスの調理法
アスパラガスに含まれる栄養素のうち、β-カロテンとビタミンEは、それぞれ脂溶性ビタミンにあてはまります。そのため、アスパラガスを油で炒めることによって、それらの脂溶性ビタミンをより吸収しやすくできます

 

アスパラガスの根元は、やや硬めになっています。そのため、アスパラガスを使う際には、包丁や皮むき器(ピーラー)などで、根元を薄くそぎ落とすのがおすすめです。

 

ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスに比べて栄養価は劣るものの、食感は柔らかくなっています。缶詰に加工されたホワイトアスパラガスは、主菜の付け合わせやサラダなどに使うといいでしょう。