キュウリの栄養価・選ぶポイント・調理法

キュウリの栄養価、キュウリを選ぶ際に注目すべきポイント、キュウリに有効な調理法について、それぞれ述べていきます。

 

 キュウリの栄養価
まず前提として、キュウリのうち約90%以上は、水分によって占められています。そのため、キュウリの栄養価は、野菜のなかでもトップクラスに低い部類に入ります。

 

キュウリ(生のもの)に含まれる主な栄養素として、カリウムなどのミネラルがあげられます。またキュウリには、ククルビタシン、ビラジン、イソクエルシトリンという成分が含まれています。

 

その一方で、キュウリは、アスコルビナーゼという特定の栄養素を壊してしまう酵素を含んでいます。

 

また、冷え性もちの方や胃腸の調子が優れない方がキュウリを食べると、下痢が引き起こされる場合があります。そのため、冷え性であったり、胃腸の調子が悪かったりする場合には、キュウリを食べるのは控えた方が良いでしょう。

 

 ・カリウム
キュウリには、カリウムが含まれています。カリウムには、体の中に過剰に含まれているナトリウムを体外に排出させる作用があります。この作用は、血圧を下げるのに有効です。

 

 ・ククルビタシン
キュウリの頭の部分は、苦味をもっています。この苦味の成分が、ククルビタシンです。ククルビタシンは、抗がん作用をもつとされています。

 

 ・ビラジン
キュウリには、特有の青臭さがあります。この青臭さをつくりだしている成分が、ビラジンです。

 

ビラジンには、血流を良くして、血栓の形成を抑える作用があります。この作用は、脳梗塞や心筋梗塞といった病気を予防するのに有効です。

 

 ・イソクエルシトリン
キュウリに含まれる機能成分として、イソクエルシトリンがあります。イソクエルシトリンは、のぼせやむくみの改善の他、利尿作用があるとされています。

 

 ・アスコルビナーゼ
キュウリは、アスコルビナーゼという酵素を含んでいます。アスコルビナーゼには、ビタミンCを壊してしまう作用があります。そのため、ビタミンCを含む果物や野菜などと一緒にキュウリを摂ると、その果物や野菜に含まれるビタミンCが壊されてしまいます。

 

また、キュウリに酢やドレッシングを加えることで、アスコルビナーゼがもつビタミンCの破壊作用を防ぐことができます。そのため、キュウリを食べる場合、そのままではなく、酢やドレッシングを使ってからにするのが良いでしょう。

 

 ※(「アスコルビナーゼは、ビタミンCを酸化するだけで、壊すわけではない」という意見もあります。)

 

 キュウリを選ぶポイント
キュウリを選ぶ場合、以下のポイントに注目してみてください。

 

 ○キュウリの全体的な特徴
 ・全体的にツヤがあるもの
 ・全体的にハリがあるもの

 

 ○キュウリのヘタの特徴
 ・ヘタにみずみずしさがあるもの

 

 ○キュウリのイボの特徴
 ・イボがするどくとがっているもの

 

 キュウリの調理法
キュウリには、ビタミンCを破壊する作用をもつアスコルビナーゼという酵素が含まれています。

 

アスコルビナーゼのこの作用は、調理に酢やドレッシングを用いることで抑えることができます。そのため、キュウリを食べるのは、酢やドレッシングを使ってキュウリを調理してからにするのがいいしょう。

 

キュウリの表面にはたくさんのイボが付いています。さらに、キュウリには、独特の青臭さがあります。

 

キュウリのイボと青臭さを取るのには、キュウリをまな板に乗せて塩をかけ、上から押さえるような形でキュウリを転がすのが有効です。キュウリのイボや青臭さが苦手な場合には、ぜひ試してみてください。