ウドの栄養価・選ぶポイント・調理法
ウドは、野山に自生しているウコギ科の多年草です。ウドの原産地は、東アジアとなっています。ウドの場合、若い芽が主に食用として使われます。
ウドの栄養価
ウドの90%以上は、水分で占められています。そのため、ウドはそれほど栄養価には優れていません。
ウドに含まれる主な栄養素には、葉酸・ビタミンC・マグネシウム・カリウム・リン・食物繊維などがあります。
葉酸は、赤血球をつくることに関係しています。さらに葉酸には、タンパク質・DNA(デオキシリボ核酸)・RNA(リボ核酸)の合成に関与し、細胞の分裂と発育を促進させる作用があります。
ビタミンCには、抗酸化作用があり、美容や免疫の強化に役立ちます。
ウドは、食物繊維を多く含んでいます。食物繊維は、便秘の解消や大腸がんの予防に有効です。
ウドには、いくつかの機能性成分が含まれており、クロロゲン酸・フラボノイド・ジテルペンなどがあげられます。
クロロゲン酸とフラボノイドは、抗酸化作用をもっています。抗酸化作用によって、活性酸素を取り除き、細胞の若さを維持することができます。そして抗酸化作用は、がんの予防・老化の防止などに有効です。
ジテルペンは、自律神経を調節する働きがあります。この働きにより、精神や体の調子を整える効果が期待できるとされています。
ウドを選ぶポイント
ウドを選ぶ場合、以下のポイントに注目してみてください。
○ウドの全体の特徴
・大きさが均等になっているもの
・重さがあるもの
・全体的にしっかりとしているもの
○ウドの芽の特徴
・芽がしっかりとしているもの
○ウドの茎の特徴
・香りを強く放つもの
・みずみずしいもの
・たくさんの産毛が生えているもの
・太さがあってしっかりしているもの
・長さが短めのもの
ウドの調理法
ウドの皮は、灰汁(あく)が強いです。そのため、ウドの皮を厚くむき、皮をむいたウドを酢水につけた方がいいでしょう。
ウドは生でも食べることができ、サラダや和え物などに用いることができます。さらに、ウドは汁物の具材としても使えます。
ウドをゆでる場合、さらに酢を入れることで、ゆで終わったときにウドが白い状態になります。
ウドは漢方薬としても用いることができる
ウドの根っこは、漢方薬である独活(どっかつ)として用いられることがあります。
独活には、以下のような作用があるとされています。
・解熱作用
・神経痛をしずめる
・頭痛をしずめる
・リウマチの痛みをしずめる
ウドの根の部分を独活として飲む場合、以下のように行います。
①ウドの根の部分である独活10グラムを、細かく切り刻む
②刻んだ独活を、コップ3杯分の水で煮詰める
③煮詰めた独活の残りかすを取り除く
④独活の煮汁を、朝・昼・晩にそれぞれ1回ずつ飲む
また、乾燥させたウドを煎じてつくられる民間薬があり、歯痛・頭痛・発熱・発汗に効果があるとされています。