ヘルペスウイルスの種類・病原性 − 健康と医療の情報局

 

ヘルペスウイルスの種類・病原性

 

ヘルペスウイルスは、体の外から侵入し、体内で潜伏感染する性質をもっている。DNAをもつウイルスである。

 

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)

 

 水痘・帯状疱疹ウイルスの感染源
水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は、強い伝染力をもっている。感染者の水疱に含まれているものや、感染者の気道の分泌液などが、このウイルスの感染源となる。

 

 水痘・帯状疱疹ウイルスの病原性
水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染した小児(2〜8歳ほど)の場合、水痘(水ぼうそう)が引き起こされる。

 

また、すでに感染した成人の場合には、その体内に潜伏感染していた水痘・帯状疱疹ウイルスが再び活性化する。そして、帯状疱疹(帯状ヘルペス)が引き起こされる。

 

 水痘・帯状疱疹ウイルスに対する治療法
水痘・帯状疱疹ウイルスに対する治療法として、化学療法薬を用いる治療があげられる。

 

 

EBウイルス(EBV)

 

 EBウイルスの感染源
唾液がEBウイルスの感染源となっている。健康な人の唾液にも、このウイルスが含まれている。このウイルスの感染は、幼児期に多い。成人の場合、免疫機能に異常がなければ感染しなくなる。

 

 EBウイルスの病原性
EBウイルスは、生体のBリンパ球(B細胞)に感染し、そのBリンパ球を不死化させる。それによって、感染されたBリンパ球は、リンパ芽球様細胞に変化し、無限に増殖するようになる。

 

健康な人であれば、キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)によって感染したBリンパ球が壊されるため、回復する。感染した患者が免疫不全である場合、感染したBリンパ球が壊されない。それにより、日和見リンパ腫が引き起こされる。

 

 

サイトメガロウイルス(CMV)

 

 サイトメガロウイルスの感染源
感染者の唾液、尿、特定の分泌物などからサイトメガロウイルス(CMV)が感染する。このウイルスは、乳幼児の感染が特に多い。日本の成人の場合には、抗体をもつ人が多く、症状がおこらない不顕性感染になることが多い。

 

抗体をもたない妊婦が、サイトメガロウイルスに感染した場合、胎盤を介して胎児に感染してしまう。

 

 サイトメガロウイルスの病原性
サイトメガロウイルスは、初感染の後、各種の臓器や唾液腺などに潜伏感染する。

 

サイトメガロウイルスが潜伏感染している患者が、サイトメガロウイルスに感染している臓器を移植された場合、潜伏感染しているサイトメガロウイルスが再び活性化し、さらに、移植された臓器に存在するサイトメガロウイルスに感染する。その結果、日和見感染症として、肺炎、肝炎、髄膜炎などを引き起こす。

 

エイズの症状が進行しているエイズ患者の場合には、CMV網膜炎によって失明し、死亡してしまう。

 

母胎で感染した胎児の場合、先天性巨細胞封入体症が起こり、出生時の低体重、出血斑、肝脾腫、知能発育障害などが引き起こされる。

 

 サイトメガロウイルスに対する治療法
サイトメガロウイルスに対する治療法として、抗ウイルス薬による治療があげられる。