ボレリア、トレポネーマ、レプトスピラ

ボレリア

 

回帰熱ボレリア
回帰熱ボレリアは、グラム陰性を示すらせん菌である。高熱に弱い。また、胆汁、蒸留水、サポニンなどで菌体が溶ける。

 

 回帰熱ボレリアの病原性
自然界にいるネズミやサルなどの動物が、この回帰熱ボレリアの保菌者となっている。また、それぞれの地域によって、ボレリアの種類やその病原性などに違いがある。

 

回帰熱ボレリアが人に感染した場合、3~10日ほどの潜伏期の後、悪寒と急激な発熱が起こる。それから3~5日ほどで急に熱が下がり、4~10日後にまた急な発熱が起こる。この症状が、3~10回ほどくり返される。

 

発熱している間は、血液中に数多くのボレリアが確認される。一方、下熱が起こっている間は、ボレリアは血液の中に存在していない。

 

 回帰熱ボレリアに対する治療法
抗生物質の投与などが、回帰熱ボレリアに対する治療法としてあげられる。

 

 

ライム病ボレリア
ライム病ボレリアは、グラム陰性のらせん菌である。鞭毛(べん毛)をもっている。アメリカのコネチカット州ライムという地域で発見されたことから、この名が付いた。

 

 ライム病ボレリアの病原性
ライム病ボレリアの場合、マダニが媒介動物となっている。媒介となるダニは、自然界にいるリスやシカなどの動物の体に付いているとされる。

 

ライム病ボレリアによって、皮膚に赤い斑の発疹が引き起こされる。さらに、この発疹に合わせて筋肉痛、関節痛、発熱が起こる。また、ライム病ボレリアによって、心筋炎や髄膜炎といった炎症が引き起こされることもある。

 

 ライム病ボレリアに対する治療法
抗生物質の投与などが、ライム病ボレリアに対する治療法としてあげられる。

 

 

トレポネーマ

 

梅毒トレポネーマ
梅毒トレポネーマは、グラム陰性のらせん菌である。乾燥、熱、消毒液などに弱く、培養ができないとされている。

 

 梅毒トレポネーマの病原性
梅毒トレポネーマは、性交によって人に感染する。人に感染した場合、梅毒が引き起こされる。

 

妊婦が感染した場合、胎盤を通して胎児にも感染が起こる。胎児に感染した場合、死産となってしまうか感染した状態で胎児が生まれる。感染したまま生まれた場合、先天梅毒となる。

 

 梅毒トレポネーマに対する治療法
抗生物質の投与が、梅毒トレポネーマに対する治療法としてあげられる。

 

 梅毒トレポネーマに対する予防法
梅毒トレポネーマに対する予防法として、特定の抗生物質を予防的に投与する場合がある。

 

 

レプトスピラ

 

黄疸出血性レプトスピラ
黄疸出血性レプトスピラは、グラム陰性を示すらせん菌である。熱に弱い性質をもつ。

 

 黄疸出血性レプトスピラの病原性
自然界にいるネズミの一部が、黄疸出血性レプトスピラに感染している場合がある。

 

黄疸出血性レプトスピラは、皮膚の傷口から体内に入り込み、出血性黄疸(ワイル病)を引き起こす。

 

黄疸出血性レプトスピラに感染した場合、5~7日ほどの潜伏期の後に、黄疸、出血の傾向、高熱、筋肉痛、腎炎、脾腫(ひしゅ)などの症状が引き起こされる。

 

 黄疸出血性レプトスピラに対する治療法
抗生物質や免疫血清の投与が、黄疸出血性レプトスピラに対する治療法としてあげられる。

 

 黄疸出血性レプトスピラに対する予防法
黄疸出血性レプトスピラに対する予防法として、ワクチンの接種があげられる。