微生物の感染・感染症、感染の種類 − 健康と医療の情報局

 

微生物の感染・感染症、感染の種類

 

微生物の感染・感染症
動物の体の表面や組織の中に微生物がくっ付き、その微生物が増殖を安定した状態で続けられるようになったことを感染が起こったという。また、感染された生体のことを宿主という。

 

微生物が、体の表面などにくっ付いただけの場合であれば、それは感染ではなく、汚染となる。

 

微生物に感染した宿主が、感染した微生物に対して病的な反応を示すことを発病という。感染から発病が起こるまでは、ある程度の期間がかかる。その期間のことを、潜伏期という。

 

潜伏期は感染した微生物によって異なる。また、発病した日から潜伏期を逆算することで、感染した日を推定できる。

 

感染によって引き起こされる病気のことを、感染症という。感染によって感染症が起こるかどうかは、宿主の抵抗力や感染した微生物の性質などが関係してくる。

 

・定着、常在細菌叢
体に感染した微生物には、感染症を引き起こすことがないものもいる。そのような微生物が感染することについては、感染という言葉を使わず、定着という場合もある。

 

病気を起こさない細菌は、動物の体の中で集まって常在細菌叢(正常細菌叢)をつくっている。

 

・伝染、伝染病
感染した宿主から出た病原体が、別の宿主に感染することがある。これがくり返されて、病原体が広められることを伝染という。そして、伝染によって引き起こされる感染症を、伝染病という。

 

・流行
特定の地域内で、次々に感染症が引き起こされることを流行という。流行には、地方的流行汎発性流行がある。

 

 ・地方的流行
特定の国1つの中で、散発的、もしくは地方的に起こる流行のことを、地方的流行という。

 

 ・汎発性流行
流行が、複数の国にわたって広がった場合、それを汎発性流行という。

 

感染の種類
微生物に感染したことで、発病が起こると決まっているわけではない。

 

微生物のうち、動物に感染し、感染した動物に病気を起こす可能性があるものを病原微生物という。たとえ病原微生物に感染されたとしても、場合によっては発病しないことがある。

 

・不顕性感染(無症状感染)
病原微生物に感染されても、感染による症状がとても軽かったり、現れなかったりする場合がある。そのような感染のことを不顕性感染(無症状感染)という。

 

・潜伏感染
病原体の感染が起こった後、長い間、病原体の感染力と宿主の抵抗力とが、釣り合ったまま維持されていることを、潜伏感染という。特定のウイルスの場合、発病の後に潜伏感染に移り変わることがある。

 

・日和見感染
健康な状態では感染しなかった菌が、その生体の抵抗力が下がることで感染を起こすことがある。このような感染のことを、日和見感染という。

 

・混合感染
同時に複数の病原体が感染を起こすことを、混合感染という。混合感染によって現れる症状は、重い傾向にある。

 

・重複感染(二次感染)
病原体が1種類のみ感染した後で、別の種類の病原体が感染する場合がある。このような感染のことを、重複感染(二次感染)という。

 

 感染した菌の広がり方
感染した菌がどのように体内に広がっていくかは、それぞれの菌によって異なる。

 

・菌血症
体内を流れる血液の中に、一時的に菌が入り込んだ状態を菌血症という。

 

・敗血症
血液内で大量に菌が増殖し、これによって、ひどい症状が引き起こされる状態を敗血症という。

 

・病巣感染
体内の限られた場所に存在する慢性の病巣によって、他の場所や体全体に病変が引き起こされる場合がある。このことを、病巣感染という。