真菌の培養・病原性 − 健康と医療の情報局

真菌の培養・病原性

 

真菌の培養
すべての真菌は、有機物が栄養源となっている従属栄養性の生物である。

 

真菌が主にエネルギー源とするのは、植物に由来するさまざまな糖質である。そのなかでもブドウ糖、ショ糖(スクロース)、マルトースなどが主に真菌のエネルギー源となる。

 

また真菌は、硫酸塩やアンモニアを窒素源として用いる。

 

 真菌の培地
真菌の培養する場合、その培地として、ブドウ糖を有機炭素源として加えた簡単なものがあげられる。このような培地であっても、真菌の発育は良い。また、培地の材料に使用するものとして、寒天があげられる。

 

真菌は、チアミンやビオチンなどの微量栄養素を必要とする。その一方で、真菌は、ビタミンにあてはまる栄養素の多くを、自分でつくることができる。

 

真菌の多くが、発育するのに酸素が必要になる好気性の生物とされている。好気性の真菌は、酸素がある環境でよく育ち、酸素がない環境では発育がよくない。

 

 

真菌の病原性
真菌の感染によって、皮膚真菌症皮下真菌症全身性真菌症(あるいは深在性真菌症)といった真菌症が引き起こされる。

 

また、真菌がつくる毒素(マイコトキシン)によって中毒を起こしたり、真菌によってアレルギー反応が起こったりする場合などがある。

 

・皮膚真菌症
真菌が皮膚の表面、爪、毛などに感染した場合に、皮膚真菌症が引き起こされる。この真菌症の主な原因となる真菌は、皮膚糸状菌である。

 

・皮下真菌症
真菌が傷口から皮下に侵入することで、皮下真菌症が引き起こされる。この場合、皮下組織を通過して、骨にまで真菌が入り込むことがある。また、皮下に腫瘍のようなものがつくられることがある。これを菌腫という。

 

・全身性真菌症(あるいは深在性真菌症)
全身性真菌症、あるいは深在性真菌症の場合、真菌の感染が、体中の臓器にまで及ぶ、それにより、肺血症や真菌性肺炎などを発病する。

 

糖尿病、がん、慢性の消耗性疾患などの患者の場合、全身性真菌症や深在性真菌症を起こすことが多い。

 

・真菌の毒素(マイコトキシン)
真菌がつくる毒素のことを、マイコトキシンという。マイコトキシンを摂った場合に起こる中毒のことを、マイコトキシン症という。毒キノコを食べてしまったときに起こる中毒も、マイコトキシン症にあてはまる。

 

・真菌性アレルギー
真菌のつくる胞子が抗原となることで、鼻炎や喘息などのアレルギー反応が現れる場合がある。