皮膚の構成、湿疹、ざ瘡、蕁麻疹、白癬、皮膚の腫瘍 − 健康と医療の情報局

 

皮膚の構成、湿疹、ざ瘡、蕁麻疹、白癬、皮膚の腫瘍

 

皮膚の構成
皮膚を構成する層は、一番外側のものから順に、表皮真皮皮下組織となっている。

 

 表皮
表皮は複数の層で構成されており、一番外側のものから順に、角質層淡明層顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層となっている。

 

 真皮
真皮は、表皮と、皮膚の付属器(皮脂腺、汗腺、毛など)をそれぞれ栄養し、支える役割をもつ。また、真皮は結合組織で構成されている。

 

 皮下組織
皮下組織では、網目が粗い(あらい)網状の構造が、膠原(こうげん)線維によってつくられている。この網状構造のそれぞれの網目には、皮下脂肪組織が存在する。

 

 

湿疹(しっしん)
炎症のうち、主として表皮に生じるものとして、湿疹(しっしん)がある。湿疹の症状として、皮膚のかゆみがあげられる。

 

湿疹では、皮膚において、発疹(ほっしん)が集合して現れる。湿疹の場合に現れる発疹には、丘疹(きゅうしん)、痂皮(かひ)、鱗屑(りんせつ)、小水疱(しょうすいほう)などがある。

 

 接触皮膚炎
接触皮膚炎の場合、体の表面に刺激物質などが触れることで、リンパ球の浸潤が表皮の内部にて起こる。そして、炎症反応が起こる。接触皮膚炎の炎症反応の場合、海綿状小水疱が主な病変となっている。

 

 アトピー性皮膚炎
湿疹の分布が独特であり、症状が治まったり悪くなったりをくり返す慢性の皮膚疾患として、アトピー性皮膚炎がある。

 

アトピー性皮膚炎の発病は、アレルギー症状を生じやすいアトピー素因と、IgE抗体をつくりやすい性質をもつ場合に起こる。

 

アトピー性皮膚炎の患者の場合、特定の抗原に対して過剰な反応を示す。アトピー性皮膚炎の患者が、過剰な反応を示す抗原には、食べ物、スギなどの花粉、埃(ほこり)などがあげられる。

 

アトピー性皮膚炎の場合に現れるものとして、かゆみ、湿疹があげられる。また、アトピー性皮膚炎に合わせて、アレルギー性鼻炎や気管支喘息が起こることがある。

 

 

ざ瘡(ざそう、にきび)
青年期や思春期に発生する皮膚疾患として、ざ瘡(ざそう、にきび)がある。ざ瘡では、発赤を示す丘疹(きゅうしん)が、顔面や胸部などにある毛包に合うような形で数多く生じる。さらに、丘疹の頂上部には、膿疱(のうほう)がつくられる。

 

皮膚の付属器の1つとして、皮脂腺(脂腺)がある。皮脂腺の機能は、思春期において亢進される。これにより、数多くの皮脂が皮脂腺から分泌される。

 

上記に加えて、脂腺排出管と毛孔にて、それぞれ異常な角化が起こる。これにより、皮脂が溜め込まれ、ざ瘡がつくられる。

 

 

蕁麻疹(じんましん)
激しいかゆみを感じ、皮膚に浮腫を生じる皮膚疾患として、蕁麻疹(じんましん)がある。蕁麻疹の際に現れる浮腫は、一時的なものである。

 

蕁麻疹が始まる際、表皮の下部において突然激しい浮腫が起こる。

 

蕁麻疹では、平べったい浮腫性の腫れである膨疹(ぼうしん)が生じる。膨疹は、発生してから数分〜数時間で完全に消えるのが普通である。しかし、別の場所に新しい膨疹が次々に発生する。

 

蕁麻疹の原因とされるものには、物理的な刺激やアレルギーの他、いろいろなものがあげられる。蕁麻疹の多くは、夏に発生すること。また、幼児や小児などの場合、蕁麻疹を起こすことが多い。

 

 

白癬(はくせん)
真菌によって引き起こされる真菌症の1つに、白癬(はくせん)がある。表皮のうち表面に近い方の層に、原因となる白癬菌が寄生した場合、白癬を発病する。

 

白癬の病巣からは、鱗屑(りんせつ)が脱落する。この鱗屑は、白癬の感染源となる。

 

白癬の1種として、みずむしがある。みずむしの場合、米粒くらいの大きさの水疱(すいほう)や膿疱(のうほう)が、足の裏などで確認される。

 

 

皮膚の腫瘍

 

色素性母斑(しきそせいぼはん)
黒色、もしくは褐色の色素斑が、いぼ状や平べったいふくらみなどの形を示すものとして、色素性母斑(しきそせいぼはん)がある。色素性母斑のことは、ほくろという場合もある。

 

 

悪性黒色腫
メラニンをつくる機能をもつ細胞として、メラニン細胞(メラノサイト)がある。メラニン細胞から生じる悪性腫瘍のことを悪性黒色腫という。悪性黒色腫の悪性度は、非常に高い場合が多い。

 

悪性黒色腫の場合、血行性転移やリンパ行性転移が、早い時期から起こる。末期に至った悪性黒色腫では、悪性腫瘍の転移が体中の臓器に及ぶ。また、悪性黒色腫が起こりやすい場所として、顔面、足があげられる。

 

 

 扁平上皮がん
表皮には、扁平上皮細胞がある。扁平上皮細胞から生じる悪性腫瘍のことを扁平上皮がんという。皮膚で発生する悪性腫瘍の場合、扁平上皮がんであることが多いとされる。

 

扁平上皮がんが起こりやすいと考えられる場所には、顔などの日光が当たる部分があげられる。また、X線傷害部分、熱傷による瘢痕(はんこん)がある部分などからでも、扁平上皮がんが生じることがある。