脳内出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫 − 健康と医療の情報局

 

脳内出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、硬膜外血腫

 

脳内出血
脳の実質の内部に出血が発生した場合、それを脳内出血という。脳内出血では、出血した場所に血腫がつくられる。

 

・脳内出血が起こりやすい場所
脳内出血が起こりやすい場所(好発部位)として、大脳基底核があげられる。

 

 脳内出血の原因
脳内出血の原因には、微小動脈瘤の破裂、血管腫、血液疾患、血管炎、動静脈奇形、アミロイド血管症などがあげられる。上記のうち、小動脈の分岐する場所でつくられる微小動脈瘤の破裂が原因となることがとくに多い。

 

・高血圧性脳内出血
微小動脈瘤の破裂を原因とする脳内出血の場合、高血圧症に合併する形で脳内出血が起こる。これを高血圧性脳内出血という。

 

・脳内出血の発病のきっかけ
脳内出血を発病する直接的なきっかけになるものとして、寒さ、過労、力を入れるときなどのいきみ(努責)などがあげられる。また、脳内出血は、日常生活を送っているときに急に発病する。

 

 脳内出血の症状
脳内出血を発病した場合、頭痛、けいれん、嘔吐などの症状が現れる。さらに、そこから数十分ほど経過すると、失調や片麻痺などの症状が現れる。また、脳幹の出血などでは、予後が良くないことが大半である。

 

 脳内出血の治療
脳内出血の治療法として、薬物の投与などによって、頭蓋内での内圧の亢進を抑えることがあげられる。また、脳内出血を再び起こさないために、高血圧に対する治療をすることが大切である。

 

 

くも膜下出血
くも膜下腔の内部に、出血によって血液が溜まった状態をくも膜下出血という。

 

くも膜下出血のほとんどは、ウィリス動脈輪の分岐場所などにつくられた動脈瘤が破れ、そこから出た血液がくも膜下腔の内部に溜まったものである。

 

大量の出血が起こった場合、それが原因となって急死する危険性がある。

 

 くも膜下出血の原因
くも膜下出血の主な原因になるものとして、クモ膜下腔の位置を通る脳の動脈にできた動脈瘤の破裂があげられる。それ以外の原因になるものとして、先天性の脳動静脈奇形があげられる。

 

 くも膜下出血の症状
くも膜下出血の症状として、頭を強く殴られたようなひどい頭痛、意識障害、嘔吐、項部の硬直があげられる。

 

脳の動脈瘤が破裂してから1〜2週間あたりになると、脳血管でのれん縮が起こる危険性が高い。脳血管のれん縮が起こると、脳浮腫脳虚血を生じることがある。

 

脳血管のれん縮、さらに、脳の動脈瘤の再破裂が、それぞれくも膜下出血の予後に深く関係する。また、くも膜下出血は、数週間〜数ヶ月後に再発することがある。再発した場合、その予後は良くない。

 

 くも膜下出血の治療
くも膜下出血を治療する場合に重要となるのが、脳動脈瘤の再破裂の予防である。くも膜下出血の治療法としては、開頭手術があげられる。

 

 

硬膜下血腫
くも膜と硬膜との間に血腫がつくられた場合、その血腫のことを硬膜下血腫という。硬膜下血腫には、急性硬膜下血腫慢性硬膜下血腫とがある。

 

・急性硬膜下血腫
急性硬膜下血腫は、頭部に外傷を負った場合に起こる。急性硬膜下血腫では、頭部に外傷を負ってから症状が現れるまでの期間が、比較的短い。

 

・慢性硬膜下血腫
慢性硬膜下血腫の場合、頭部に軽い外傷を負った場合に起こる。慢性硬膜下血腫の場合、頭部に外傷を負ってから症状が現れるまでに、数週間〜数ヶ月以上の期間がかかる。

 

 硬膜下血腫の症状
硬膜下血腫の症状として、片麻痺、複視、意識障害、嘔吐があげられる。

 

 硬膜下血腫の治療
硬膜下血腫の治療法として、手術で血腫を取り除く外科的治療があげられる。

 

 

硬膜外血腫
硬膜の動脈の破たんが、頭蓋骨の骨折によって起こり、頭蓋骨と硬膜との間に血腫ができた場合、その状態を硬膜外血腫という。

 

 硬膜外血腫の症状
硬膜外血腫が起きてから、数分〜数時間経過すると、急な速度で進む意識障害が起こる。また、硬膜外血腫では、脳が圧迫される。その結果として、脳ヘルニアを起こすことが多い。

 

 ※脳ヘルニア
 本来の頭蓋の内腔での位置から、脳の組織の一部が飛び出したり、脳の組織の一部が移動したりした状態を脳ヘルニアという。