メタボリックシンドロームと高血圧、高血圧症

メタボリックシンドロームを起こした場合、高血圧や、脂質の代謝異常などのさまざまな異常が積み重なってしまいます。その結果、動脈硬化が進んでしまうのです。

 

高血圧を起こす原因になるものとして、肥満、塩分の摂取過多、運動不足、飲酒などがあげられます。高血圧を起こすと、生活習慣病にかかる危険性が高まってしまいます。

 

また、メタボリックシンドロームや肥満の状態になっていなかったとしても、高血圧を起こし、さらに進行した場合には、動脈硬化が引き起こされてしまいます。

 

そして動脈硬化が進むことにより、脳出血・脳梗塞・心筋梗塞・狭心症などの病気を発病する危険性があるのです。

 

高血圧の場合、あまり自覚症状がありません。そのため、自分が高血圧かどうかに気づくのは難しいです。

 

自分が高血圧かどうかを判断するためには、血圧の測定などの検査が必要になります。そのため、定期的に検診を受けたり、自分で血圧計を購入して毎朝測定したりするのが望ましいでしょう。

 

高血圧症

血液が血管内を通る際に、その血管の壁に与える圧力のことを血圧といいます。そして、血圧が強まっている状態のことを高血圧症といいます。

 

高血圧症が進んだ場合、血管壁の弾力がなくなり、硬くなってしまいます。また、血管の壁が傷つき、さらに傷口にLDLコレステロールなどの沈着が起こった場合、動脈硬化が促されてしまいます。

 

また高血圧症は、睡眠時無呼吸症候群に合併する形で発病することもあります。

 

本態性高血圧症と二次性高血圧症

高血圧症は、本態性高血圧症と二次性高血圧症とに分けられます。

 

本態性高血圧症とは、原因がはっきりとしていない高血圧症のことをいいます。

 

本態性高血圧症の発病には、遺伝的な要因が関係しています。それに加え、食事などで摂る塩分の摂取過多、飲酒、肥満なども、本態性高血圧症の発病に関わっています。ちなみに、高血圧症のほとんどが、本態性高血圧症となっています。

 

一方、二次性高血圧症は、何らかの病気によって生じる高血圧症のことをいいます。

 

高血圧症の予防

高血圧症の予防法の1つとして、塩分の摂取制限があげられます。たとえば、ラーメンのスープのようにしょっぱいものや塩分が多いものをなるべく摂らないようにしたり、薄い味付けの食生活に慣れるようにしたりするのです。

 

そして、推奨される塩分の摂取量として、塩分の摂取量を1日あたり6グラム未満にとどめるようにします。

 

また、野菜類や藻類などには、カリウムというミネラルが含まれています。カリウムを摂ることによって、体内の塩分を体の外に排出しやすくなります。

 

そのため、普段の食事にカリウムを含む食品を十分に摂り入れることも、高血圧症を予防するために重要です。

 

肉・魚・卵・大豆製品などに含まれるタンパク質や、小魚・藻類・大豆製品などに含まれるカルシウムをそれぞれしっかりと摂ることで、血管の強度を高めることができます。

 

そのため、タンパク質やカルシウムを含む食材も、ぜひとも普段の食事に摂り入れていただきたいと思います。