メタボリックシンドロームとうつの関係 − 健康と医療の情報局

メタボリックシンドロームとうつの関係

 

メタボリックシンドロームでは、内臓脂肪が溜め込まれることで、脂肪から分泌されるアディポサイトカインという物質の分泌異常が起こります。

 

その結果、高血圧・脂質異常症・糖尿病などを発病しやすくなる状態になってしまいます。

 

このメタボリックシンドロームが起こる原因になるものとして、糖質を摂り過ぎる食生活があげられます。さらに、メタボリックシンドロームの人の場合、メタボリックシンドロームでない人に比べて、うつ病を発病しやすいことがわかっています。

 

糖質が多い食生活の危険性

食事などで摂り入れた糖質は、すばやく消化・吸収され、1〜2時間ほどでエネルギーにすることができます(たとえばタンパク質の場合、エネルギーを取り出すのに3〜4時間ほどかかります)。

 

また、糖質を摂った場合、血糖値は急激に上昇します。糖質の摂取によって急激に上がった血糖値は、膵臓(すいぞう)から一気に分泌されたインスリンというホルモンの働きで急激に下がります。

 

すると、脳が危険な状態だと判断し、血糖値を上げる作用をもつホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンが、脳内で分泌されます。その結果、精神的に不安定になり、糖質を多く含むものが欲しくなってしまいます。

 

このとき糖質を摂ったとしても、先ほどの血糖値の急上昇と急降下が起こってしまい、状況がますます悪化してしまうのです(このような状態を低血糖症といいます)。

 

またインスリンには、血糖値を下げる働きの他にも、余った糖質を内臓脂肪として体に溜め込む働きがあります。

 

つまり、糖質を多く摂る食生活を続けていると、インスリンの働きによって、体がどんどん太る方向に変わっていってしまいます。そして、それがメタボリックシンドロームを起こす原因となるのです。

 

さらに、メタボリックシンドロームが進行した場合、糖尿病などの生活習慣病の他、うつ病を起こす危険性も高くなってしまいます。

 

このような状態にならないためにも、糖質を多く摂る食生活をやめ、糖質の代わりにタンパク質を中心とする食生活にすることが重要になります。

 

タンパク質を中心とする食生活の利点

タンパク質は、筋肉だけでなく、脳や脳の神経伝達物質などの材料にもなります。そのため、タンパク質をしっかりと摂る食生活に切り替えることによって、弱っていた脳の働きを、強くすることができるのです。

 

また、糖質をなるべく抑え、タンパク質を十分に摂る食生活では、糖質が余分な脂肪として溜まりにくくなります。さらに、体に溜まった脂肪がエネルギーとして使われやすくなり、体をやせやすくできるのです。

 

つまり、糖質を減らし、タンパク質をしっかりと摂る食生活は、メタボリックシンドロームを改善させることにも有効なのです。

 

このように、タンパク質をしっかりと摂る食生活は効果的なものなのですが、正しい方法で行わなければ危険です。

 

タンパク質中心の食生活といっても、糖質に代わるエネルギー源となり、体の細胞を守るために必須の栄養素となる脂質は、十分に摂らなければいけません。

 

さらに、ビタミン・ミネラル・食物繊維・水分も、バランスよくしっかりととることが必要不可欠です。

 

この食事方法をうまく取り入れることができれば、メタボリックシンドロームを改善させ、脳の働きを元気にすることができるのです。