糖質に偏った食生活と非定型うつ病の関係

気持ちがずっと落ち込んだままの状態が続いてしまう病気として、うつ病があります。

 

そして、うつ病の1つに非定型うつ病というものがあげられます。非定型うつ病は、本来のうつ病である定型うつ病とは異なる症状が現れます。

 

非定型うつ病の主な症状

非定型うつ病の主な症状として、以下のものがあげられます。

 

 ・気持ちは落ち込んでいても、好きなことであれば元気になる

 

 ・夕方から夜にかけて、症状が悪くなる

 

 ・長く眠っても眠気におそわれる。過眠傾向になる

 

 ・食欲が増加し、過食傾向になる。

 

 ・心が落ち着かず、イライラしてしまう

 

上記の症状のうち、もし思い当たるものが複数あった場合には、非定型うつ病の可能性を疑うべきかもしれません。

 

非定型うつ病における過食傾向の注意点

上記にもあるように、非定型うつ病の症状の1つとして、過食傾向があげられます。非定型うつ病における過食傾向では、とくに甘いものを摂りたいという欲求が強まることがあります。

 

そのため、非定型うつ病の方の場合、食事の内容が、お米やお菓子などの糖質を多く含むものに偏るケースが多いのです。糖質を多く含む食品に偏った食生活では、体はどんどん太る方向に向かってしまいます。

 

また、糖質を多く含む食品に偏った食生活を送っていると、低血糖症が引き起こされてしまいます。

 

低血糖症では、食事で摂った糖質によって、血糖値がすばやく上昇します。それにより、膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンの血糖降下作用によって、今度は血糖値が一気に下がります。

 

すると今度は、脳が危険を感じ、血糖値を上げる作用をもつホルモンであるアドレナリンノルアドレナリンを分泌します。その結果、落ち着かなくなったり不安になったりと、精神的に不安定な状態になってしまいます。

 

さらに、ブドウ糖が脳に正しく補給されなくなってしまうのです。

 

また、精神的に不安定な状態を解消させるために、甘いものを摂りたい気持ちが強く表れます。このときに甘いものを摂った場合、先ほどのように血糖値が激しく変動し、状況はますます悪い方向に向かってしまいます。

 

これに加えて、糖質の摂り過ぎによって、体はどんどん太る方向に向かってしまうのです。

 

このような状態から抜け出すためには、たとえつらくても、甘いものなどの糖質を多く含む食品に偏った食生活をやめる必要があります。

 

さらに、タンパク質ミネラルビタミンといった、脳や脳の神経伝達物質の材料となるものを十分に摂り入れることが重要です。