大腸の運動・分泌・吸収機能 − 健康と医療の情報局

 

大腸の運動・分泌・吸収機能

 

大腸
小腸に入っているもの(小腸の内容物)は、回腸から大腸へと送られる。大腸における水分の吸収は、大腸の盲腸上行結腸横行結腸の右側の半分の場所で、それぞれ行なわれる。

 

横行結腸からは、下行結腸S状結腸が順に続いており、そこで内容物から便がつくられる。便は、S状結腸の下側に続く直腸ヘと送られる。直腸に一定の量の便が溜まった場合、排便反射が起こって便の排泄が行われる。

 

 

大腸の運動機能
大腸では、蠕動運動(ぜんどううんどう)、分節運動逆蠕動という運動が行われる。このうち、逆蠕動は、盲腸と上行結腸で行われる運動であり、直腸側から盲腸側へと逆方向に移動する蠕動運動である。

 

上記の大腸の運動は、それぞれくり返し行われる。そして、大腸が運動する間に水分が吸収される。

 

一定の硬さになった内容物ができた場合、その内容物を蠕動運動によって横行結腸へと少しずつ運ぶ。排便が起こる場合、大腸は激しい蠕動運動を起こす。この運動を大蠕動という。

 

・大腸の内容物の輸送
大腸が内容物を運ぶときの運動のほとんどは、蠕動運動(ぜんどううんどう)となっている。そして、1分間に2回ほどの割合で、大腸の蠕動運動が起こる。

 

食べ物が胃に入ったとき、強めの大蠕動が盲腸から行われる。それにより、S状結腸から直腸まで、一気に腸の内容物を移動させる。このことを、胃大腸反射という。

 

小腸と大腸の境目である回盲弁に内容物が送られる時間は、食後4〜6時間である。また、S状結腸に内容物が送られる時間は、食後12〜15時間である。食後24〜72時間後になると、排便が行なわれる。

 

大腸の分節運動は、局所的に収縮を起こす運動である。大腸の分節運動は、内容物を運ぶことには無関係であるが、内容物をかき混ぜる(攪拌(かくはん)する)働きをもつ。

 

・大腸の神経支配
大腸にある腸壁の自動性によって、大腸は運動を行う。外側から大腸を支配する外来神経は、副交感神経の場合は運動を促すように働き、交感神経の場合は運動を抑えるように働く。

 

交感神経と副交感神経とを合わせて、自律神経という。この自律神経に異常が起こると、便秘や下痢などの症状が現れる場合がある。これを過敏性腸症候群という。

 

過敏性腸症候群は、小腸や大腸そのものに異常が見当たらなくても起こる。

 

 

大腸の分泌機能
大腸の粘膜からは、大腸液の分泌が行われる。大腸液の分泌を促すのは、副交感神経(迷走神経)による刺激や、機械的な刺激である。大腸液の分泌を抑えるのは、交感神経による刺激である。

 

大腸液は、アルカリ性である。大腸液には、消化酵素が存在しないが、大量の粘液が含まれている。

 

大腸液に含まれる粘液は、大腸の表面の粘膜を守る。さらに、大腸の内容物がスムーズに運べるように、大腸の表面を滑りやすくする働きをもつ。

 

 

大腸の吸収機能
体に入った水のうち、その一部が大腸で吸収される。また、カルシウム以外の電解質や、アミノ酸、ビタミンなども、大腸によって吸収される。