ダイエット中に甘いものを摂るときのポイントと我慢の仕方

 

ダイエットを成功させたい場合、基本的には今までの食事内容を改善する必要があります。そして、以前よりも摂取カロリーや糖質の摂取量を抑えるなどすれば、健康的にダイエットを達成できるようになります。

 

ただ人によっては、「ダイエット中だけど甘いものが食べたい」と考えてしまうことがあります。そして、ダイエット中に甘いものを食べることは、一般的には良くないことだと知られています。しかし、摂り方を工夫することによって、甘いものを食べることがあってもダイエットを成功させることができます。

 

また人によっては、「甘いものが好きだけど、ダイエットのために我慢したい」と考える方もいます。この場合、適切な考え方と行動を身につけるによって、甘いものを摂る習慣から少しずつ抜け出せられるようになります。

 

そこで今回は、「ダイエット中に甘いものを摂るときのポイントと我慢の仕方」とそれらに関連する内容について、それぞれ解説していきます。

 

 

ダイエット中、甘いものを食べない方が良い理由とは

 

 

ダイエット中は甘いものを摂らない方が良いことは、一般的に広く知られています。しかし、その理由まで把握している人は多くありません。そこで、まずはダイエット中に甘いものを食べない方が良い理由についてここで確認しておきましょう。

 

糖質の摂りすぎで太りやすくなる

私たちの体を動かすためのエネルギー源になるものの1つとして、「糖質」があります。そして、糖質の摂りすぎは肥満を招いてしまいます。

 

体内に糖質が入ったとき、それによって血糖値(血液中の糖質の濃度)が急激に上昇します。すると、「インスリン」という名前のホルモンがすい臓から放出されます。

 

インスリンは、血液中の糖質(血糖)を脂肪に変換し、体に溜め込むことで血糖値を一気に低下させます。さらにこのとき、脂肪の燃焼が止められてしまうのです。

 

また、食事で日常的に糖質を摂っている場合、体は糖質を主なエネルギー源として率先して活用しようとします。その一方で、体に溜まった脂肪が利用されにくくなり、体脂肪が減りにくくなってしまいます。

 

そのため、甘いもののように糖質を多く含む食品を食べることが多いほど、その分だけ痩せにくくて太りやすい体に近づいてしまうのです。

 

ダイエット中に適した甘いものの食べ方とは

 

 

ダイエット中に甘いものを食べるのがダメだと分かっていても、ときには「どうしても我慢できない」と思うことがあります。そのようなとき、以下のような考え方と方法を取り入れるのが有効です。

 

しっかりと味わって食べる

甘いものを食べるとき、人によってはほとんど味わうことなく飲み込んでしまうことがあります。この場合、「甘いものを食べた」という満足感を覚えづらくなり、次々に甘いものを食べ進めてしまう恐れがあります。これでは、当然ながら糖質の摂りすぎによって肥満に向かってしまいます。

 

そのようなことにならないためには、甘いものをすぐに飲み込まず、時間をかけて味わって食べることが重要です。例えば、あめ玉やチョコレートなどのように溶けるものであれば、噛まないようにしつつ溶けるまで口の中にとどめるのがおすすめです。

 

また、ビスケットやクッキーなどのように溶けないものであれば、砂のように細かくなるまでよく噛んでから飲み込むのが良いといえます。

 

甘いものを食べる前に水を飲む

甘いものを食べるときに強い空腹を感じていると、その分だけ食べ過ぎを起こしやすいです。そのようなことを防ぐためには、甘いものを摂る前にコップ2杯ほどの水を飲んでおくことが重要です。

 

甘いものを食べる前に水を飲むことで、空腹感を軽減することができます。これによって、胃腸内のスペースが水によって減り、甘いものの摂りすぎを防ぎやすくすることができます。

 

なお、甘いものを食べているとき、口の中に甘さが残っている間は水を飲まないようにしましょう。口の中に甘さが残っているときに水を飲んでしまうと、口の中に広がっていた甘い味が流されてしまいます。

 

これにより、甘いものを食べたときの満足感が減り、再び甘いものを食べたくなってしまう恐れがあるのです。

 

ダイエット中に甘いものを摂るときのタイミングについて

 

 

ダイエット中にどうしても甘いものが食べたいとき、そのタイミングに注意することが大切です。なぜなら、甘いものを食べるタイミングによっては、より太りやすくなってしまうからです。それでは、甘いものを食べるときに特に太りやすいタイミングはいつなのでしょうか。

 

寝る前に甘いものを食べるのは避ける

甘いものを食べるときに避けた方が良いタイミングとして、「寝る前」が挙げられます。その理由は、寝る前に食べたものは、エネルギーとして利用されにくいからです。

 

睡眠中は起きて活動しているときに比べて、エネルギーの消費量が少なくなっています。そして、寝る前に甘いものを食べたとき、エネルギーとして使われなかった糖質などの栄養は脂肪として体に蓄積してしまうのです。

 

このことから、甘いものを食べたかったとしても、寝る前に食べるのはやめるようにしましょう。具体的な時間としては、「寝る3時間前に食事を摂るのは避けた方が良い」とされています。

 

ダイエット中におすすめの甘いものとは

 

 

ダイエット中にどうしても甘いものが食べたくなったときには、なるべく以下のような食品を選んで少しだけ摂るようにするのが有効です。

 

ガム

ガムは、味がしなくなるまで、口の中で長時間かみ続けるものです。そして、口の中でガムを長い間かみ続けることによって、脳の「満腹中枢」が刺激されます。これにより、食事の満足感が得られるようになります。

 

さらにガムを長時間かみ続けることは、あごの運動になります。そのため、ガムを長時間かみ続けることであごの筋肉を鍛えられ、さらに体内のエネルギーを消費することができます。

 

ただし、ガムを食べ過ぎるとお腹が緩くなってしまうことがあります。そのため、くれぐれもガムの食べ過ぎを起こさないように気を付けましょう。

 

キャンディー(あめ玉)

キャンディーは、溶けるまで口の中で味わうものです。そして、あめ玉をかみ砕くことなく舐め続けることで、「甘いものを食べた」という満足感を抱きやすくなります。

 

また、キャンディーもガムと同様に、1個当たりのカロリーは少ない傾向にあります。そのため、ガムに飽きてきたときには、代わりにあめ玉を少し食べるようにしてみるのも良いでしょう。

 

ダイエット中に甘いものを我慢する方法

 

 

ダイエット中に甘いものを我慢できるようにしたい場合、以下のような行動をとることが重要になります。

 

食欲を感じてから5分以上待つ

普通に食事を摂っているにもかかわらず、口寂しさから何かを食べたくなってしまうことはよくあるものです。そのようなとき、すぐに間食を摂ろうとするのではなく、5分以上時間を置いてから食べるかどうかを判断することが大切です。

 

口寂しさによる食欲の場合、5分以上経過することで自然に消滅するケースが多いです。そのため、「何か甘いものが食べたいかもしれない」と感じたときには、まずは「本を読む」「テレビなどを見る」「ネットで調べものをする」といった食事以外の行動を5分以上とるようにしましょう。

 

これにより、たいていの場合は食欲が薄れ、甘いものに手を伸ばさなくて済むようになります。

 

甘いものの買い置きをしない

人によっては、自宅に甘いものを買い置きしている人がいます。もし、甘いものを買い置きする習慣がある場合には、まずは甘いものの買い置きをやめるようにしましょう。そして、どうしても甘いものが食べたくなったとき、1週間に1個などの頻度で食べる分だけ買うようにするのが大切です。

 

また人によっては、自分が食べるようのものでなくても、家族のためにお菓子や甘いものを買い置きしておかなければならない人もいるでしょう。そのような場合、家族が食べる分だけ、お菓子や甘いものを買うようにしましょう。

 

そして、お菓子の袋などに「息子用」「娘用」といったメモ書きをし、「自分が食べていいものではない」と自覚できるようにします。このような方法であれば、家族のために甘いものを買い置きしなければならない方であっても、甘いものの誘惑から逃れられるようになります。

 

甘いものを買うのにどのくらいお金を使っているかを記録する

人によっては、ダイエット中なのに甘いものが好きでなかなかやめられない人がいます。そのような方の場合、甘いものを買うのに1ヵ月当たりどのくらいのお金を支払っているかを記録してみることをおすすめします。

 

そうすることで、甘いものを買うためにたくさんのお金を使っていることに気づき、甘いものを買いたくなる気持ちを抑えやすくすることができます。

 

例えば、あなたが甘いものを毎日300円分買っていたとします。この場合、甘いものを買うために1か月間使った金額は、9000円(300円 × 30日 = 9000円)にもなります。このような現実を知れば、甘いものを買う気持ちが薄れ、「どうせなら、旅行などの有意義なことに使いたい」と思えてくるはずです。

 

そのため、甘いものを買うことが多くて、そのような習慣から抜け出せない場合、まずは1ヵ月間だけでもいいので「自分が甘いものを買うのにどれくらいのお金を消費しているか」を記録してみてください。

 

そうすることで、甘いものの買い過ぎを抑えられるだけでなく、別の有意義なことに使うためのお金を確保できるようになります。

 

必要以上にスーパーやコンビニに立ち寄らない

人によっては、会社や学校の帰りなどでスーパーやコンビニなどによく立ち寄ることがあります。そして、これらのお店には、ほぼ必ずお菓子売り場が設けられています。

 

そのため、スーパーやコンビニに立ち寄ることが多いと、お菓子売り場が目につきやすくなり、誘惑に負けて甘いものを買ってしまう危険性が高いです。

 

このことから、「食料の買い出し」などの必要なとき以外は、できるだけスーパーやコンビニに立ち寄らないようにすることが大切です。そうすることで、これらのお店で甘いものを買う機会が少なくなり、甘いものを食べる回数などを減らしやすくなります。

 

まとめ

 

ダイエット中に甘いものを摂るのは、できるだけ避けた方が良いことです。しかしそうであっても、人によっては甘いものを食べたくなってしまうことがあります。そのようなときには、できるだけ寝る前に食べるのを避けたうえで、じっくりと味わって食べるようにすることが大切です。

 

そうすることで、ダイエット中のストレスを軽減し、ダイエット時のドカ食いや挫折を予防できるようになります。そして、今回お伝えした内容を取り入れて、無理のない方法で甘いものの摂り方を工夫することで、甘いものがやめられない人であってもダイエットを成功させられるようになります。