グレープフルーツダイエットで痩せる方法とその効果

 

世の中に出回っている果物の1つに、「グレープフルーツ」があります。そして、グレープフルーツを活用するダイエット法として、「グレープフルーツダイエット」が挙げられます。

 

グレープフルーツには、どのようなダイエット効果があるのでしょうか。そして、グレープフルーツダイエットを行う場合、どのような方法で取り組めば良いのでしょうか。

 

そこで今回は、「グレープフルーツダイエットで痩せる方法とその効果」とそれに関係する内容について、それぞれ解説していきます。

 

 

グレープフルーツダイエットとはどのようなダイエット法か

 

 

グレープフルーツダイエットとは「グレープフルーツがもつダイエット効果を活用して、痩せることを目指すダイエット法」となっています。

 

グレープフルーツは果物の中でも、「柑橘類(かんきつるい)」にあてはまるものです。そしてグレープフルーツには、健康やダイエットに役立つ成分を多く含んでいます。

 

これらの成分を有効活用することで、体を健康的に痩せさせていくことができるようになります。

 

グレープフルーツに含まれる成分

 

 

グレープフルーツには、さまざまな成分が含まれています。その中でも、ダイエットや健康に役立つ成分として、以下のようなものが挙げられます。

 

ヌートカトン

 

ヌートカトンは、グレープフルーツの香り成分の1つです。ヌートカトンには、脂肪の燃焼を促す作用があります。

 

そのため、グレープフルーツの香りを嗅ぐことで、脂肪をより燃えやすくすることができます。

 

リモネン

 

リモネンは、グレープフルーツの香り成分の1つです。リモネンには、「血液の循環を促して脂肪燃焼をサポートする作用」や「交感神経(体が動いているときに働く神経)を刺激して、新陳代謝(古い細胞などを新しいものに作り変えること)を活発にさせる作用」があります。

 

そのほかにも、リモネンには気持ちをリラックスさせる働きがあります。これにより、ストレスを解消できたり気持ちを落ち着かせたりすることが期待できます。

 

ナリンギン

 

ナリンギンは、グレープフルーツに多く含まれている苦み成分です。ナリンギンには、「食欲を抑えて満腹感を持続させる作用」があります。これにより、食べ過ぎや間食を予防することができます。

 

またナリンギンには、血液の中に存在する脂肪を分解する働きがあります。そのため、ナリンギンを含むグレープフルーツを日常的に食べ続けることで、体脂肪を付きにくくすることができます。

 

ペクチン

 

ペクチンは、水に溶ける性質をもつ食物繊維です。ペクチンには、食事などで摂ったものに含まれるコレステロールの吸収を抑える働きがあります。

 

そのため、グレープフルーツを食べるようにすることで、コレステロール値の上昇を予防できるようになります

 

これにより、病気の引き金となる動脈硬化(血液を送り出す血管が硬くなった状態)や高血圧(血圧が高い状態)を避けやすくなります。

 

またペクチンには、腸内の老廃物や有害物質の吸収を抑え、便として排出させる働きがあります。これによって、腸内環境を正常化し、さらに便秘を解消できるようになります。

 

カリウム

 

日常的に水分や塩分を多く摂っていた場合、それによって「むくみ」が起こる可能性があります。むくみとは、「顔や手足などの部位に、余分な水分が蓄積して膨らんだ状態」をいいます。そのため、むくみが起こっている箇所は、余分な水分の蓄積によって太く見えてしまいます。

 

カリウムには、「体内から塩分などのナトリウムを排出させる働き」や「利尿作用(尿の排出を促す作用)」があります。

 

そのため、カリウムを含むグレープフルーツを食べるように習慣づけることで、むくみを解消することができます。さらに、むくみが起こりにくい状態を作ることができます。

 

イノシトール

 

イノシトールには、肝臓への脂肪の蓄積を予防し、肝臓の機能を正常化させる働きがあります。

 

肝臓に脂肪が蓄積した場合、その状態を「脂肪肝」といいます。脂肪肝を放置すると、肝臓がんや肝硬変(肝臓が硬くなって機能しなくなる病気)が起こる恐れがあります

 

グレープフルーツを食べてイノシトールを摂ることで、脂肪肝を予防することができます。さらに、脂肪の機能を正常化でき、日々の健康を維持しやすくなります。

 

ビタミンC

 

ビタミンCには、体の細胞の酸化を防ぐ作用(抗酸化作用)があります。この働きは、肌の老化やシミ、しわなどを抑えたり、風邪やがんなどの病気を予防したりするために有効なものです

 

そのため、ビタミンCを含むグレープフルーツを日常的に摂るようにすることで、しわなどの肌トラブルを抑えたり風邪などの病気から身を守ったりできるようになります。

 

リコピン

 

グレープフルーツの種類には、ルビーグレ―プフルーツなどのように赤色の果肉をしているものがあります。果肉が赤いグレープフルーツには、「リコピン」という色素成分が存在しています。

 

リコピンは、細胞などの酸化を抑える働きである「抗酸化作用」に優れています

 

そのため、リコピンを含む赤い果肉のグレープフルーツを摂るようにすることで、風邪などの病気を予防できたり、皮膚の老化やシミ、ソバカスなどを抑えられたりします。

 

食物繊維

 

グレープフルーツの果肉は、薄皮で包まれています。そして、グレープフルーツの薄皮には、「食物繊維」が豊富に含まれています。

 

食物繊維には、「腸の働きを活発にする作用」があります。これによって、腸の運動が活発になると、腸によって消費されるエネルギー(脂肪など)の量が増えます。

 

そのため、食物繊維を含むグレープフルーツを食べるようにすることで、腸の運動によって燃焼できる脂肪の量が増加します。このことは、余分な脂肪が減って痩せていくことにつながります。

 

また、食物繊維によって腸の運動が活発になれば、その分だけ便通が良くなります。そのため、グレープフルーツを食べて食物繊維を摂るようにすることで、便秘を解消していけるようになります。

 

グレープフルーツダイエットの効果とは

 

 

先述の通り、グレープフルーツにはダイエットや健康に役立つさまざまな成分が含まれています。そしてグレープフルーツダイエットに取り組むことで、以下のような効果を得ることができます。

 

脂肪が付きにくくなる

 

グレープフルーツには、「体内にある中性脂肪を減少させる作用」や「体内で脂肪を作る成分の作用を抑える働き」があります。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組んでグレープフルーツを食べるようにすることで、脂肪を付きにくくすることができます。これによって、結果的に痩せやすい体を作れるようになります。

 

コレステロール値の低下

 

グレープフルーツに含まれる「ペクチン」により、食事などでのコレステロールの吸収を抑えることができます

 

そのため、グレープフルーツダイエットを行うことで、コレステロール値の上昇を予防できるようになります。その結果、動脈硬化や高血圧といった病気の原因となる状態を回避しやすくなります。

 

肌を美しくできる

 

グレープフルーツに多く含まれる「ビタミンC」の抗酸化作用により、ソバカスやシミといった肌トラブルを予防することができます。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組むようにすることで、肌をより美しい状態に近づけるようになります。

 

むくみを解消できる

 

先ほど述べた通り、普段から塩分や水分の摂取量が多いと、その分だけむくみが起こりやすくなります。そして、むくみが起こっている箇所は、余分な水分によって膨らんでしまいます。

 

グレープフルーツに含まれるカリウムにより、体内の余分な水分が体の外に排出されやすくなります

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組むことで、カリウムの作用でむくみを解消していくことができます。

 

肝臓の機能の正常化

 

グレープフルーツに含まれる「イノシトール」により、肝臓への脂肪の蓄積を抑えることができます。さらに、肝臓の機能を正常にすることができ、肝臓の病気を予防できるようになります。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組むことで、肝臓の機能を正常化していくことができます。これによって、肝臓がんや肝硬変(肝臓が硬くなって機能しなくなる病気)などの肝臓で起こる危険な病気を避けられるようになります。

 

リフレッシュ効果でストレス解消できる

 

グレープフルーツに含まれる香り成分により、気持ちをリフレッシュさせる効果が得られます。

 

そのため、グレープフルーツの香りを嗅ぐことで、ストレスを解消することや気持ちを穏やかにすることが期待できます。そしてこのことは、ダイエット中のストレスによるドカ食いを防止することにもつながります。

 

グレープフルーツダイエットの方法とは

 

 

グレープフルーツダイエットを効果的に行うためには、正しい方法でグレープフルーツダイエットを実践することが大切です。グレープフルーツダイエットに取り組む場合、以下のような方法で行うようにします。

 

生のまま味付けせずにグレープフルーツを食べる

 

グレープフルーツダイエットでは、グレープフルーツを生の状態で味付けせずに食べることが重要です。その理由は、砂糖などで甘くしたグレープフルーツを食べると、その分だけ糖質を多く摂ることになってしまうからです。

 

糖質を食事などで摂った場合、体は糖質を主なエネルギーとして活用するようになります。このとき、脂肪の燃焼はストップしてしまいます。さらに、体内でエネルギーとして使われなかった糖質は、体脂肪として溜め込まれてしまいます。

 

そのため、グレープフルーツダイエット中に、グレープフルーツを砂糖などで味付けして食べていた場合、グレープフルーツがもつダイエット効果を有効活用でき無くなる恐れがあります。さらに、糖質の摂りすぎによって、体が肥満に近づくことになる危険性もあります。

 

このことから、グレープフルーツダイエットに取り組む際には、グレープフルーツを砂糖などで味付けしないことが大切です。そして、そのまま生でグレープフルーツを食べるようにすることで、グレープフルーツがもつダイエット効果を得られるようになります。

 

できれば薄皮ごとグレープフルーツを食べるようにする

 

既に述べた通り、グレープフルーツの薄皮には、食物繊維が豊富に含まれています。そのため、薄皮ごとグレープフルーツを食べれば、その分だけ満腹感を得られるようになります。このことは、食べ過ぎや間食の予防につながります。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組む場合、できれば果肉だけでなく薄皮も食べるようにすると良いです。そうすることで、グレープフルーツによるダイエット効果が高まり、より健康かつスムーズに痩せやすくなります。

 

グレープフルーツを食べると良いタイミングとは

 

グレープフルーツダイエットに取り組む場合、「朝食・昼食・夕食の前にグレープフルーツを食べるようにする」ことが大切です。その理由は、食前にグレープフルーツを食べると、食事で血糖が急激に増えるのを抑えることができるからです。

 

さらに、食前に薄皮が付いたままグレープフルーツを食べれば、その分だけ少ない量の食事でも満足感を覚えやすくなります。これにより、食べ過ぎや間食による余分なカロリー摂取を抑えられるようになります。

 

これらのことから、グレープフルーツダイエットを行う際には、朝食・昼食・夕食を摂る前にグレープフルーツを食べるのが良いといえます。

 

グレープフルーツはどのくらい食べれば良いか

 

また、グレープフルーツダイエットに取り組む場合、グレープフルーツを1~2個のグレープフルーツを3食に分けて食べると良いです。

 

その理由は、グレープフルーツ1~2個を1日の食事(朝食・昼食・夕食)で分けて食べることで、そのダイエット効果をしっかりと受けることができるからです。

 

なお、この目安よりもたくさんのグレープフルーツを食べたからといって、すぐに痩せられたり健康になれたりすることはありません。また、グレープフルーツばかりを食べ過ぎていて、他の食品をほとんど口にしていなかった場合、栄養バランスが乱れて体調を崩す可能性があります。

 

その反対に、グレープフルーツを食べる量が少なすぎると、今度はグレープフルーツによる健康効果やダイエット効果が弱まってしまいます。これでは、グレープフルーツダイエットで健康的に痩せていくことが難しくなってしまいます。

 

これらのことから、グレープフルーツダイエットに取り組む場合、1日あたり1~2個のグレープフルーツを摂ることを目安にしましょう。そうすることで、安全かつ効果的にグレープフルーツダイエットを進めていけるようになります。

 

グレープフルーツの香りを嗅ぐようにする

 

グレープフルーツダイエットでは、グレープフルーツの香りを嗅ぐことも重要です。これは、グレープフルーツの香り成分を摂るために必要な行動です。

 

既に述べた通り、グレープフルーツにはヌートカトンやリモネンといった香り成分が含まれています。これらのうち、ヌートカトンは脂肪の燃焼を促す作用をもっています。また、リモネンにはリラックス効果があり、これによってストレスによる食べ過ぎを回避できるようになります。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組む際には、グレープフルーツを食べるだけでなく、その香りを嗅ぐようにすることも大切です。これにより、ダイエットに有効な成分であるヌートカトンやリモネンを摂ることができます。

 

その結果、グレープフルーツダイエットをより効果的に行えるようになり、さらに痩せやすくすることができます。

 

グレープフルーツダイエットにおける注意点

 

 

グレープフルーツダイエットに取り組む場合、以下のようなポイントに注意することが大切です。そうすることで、より安全にグレープフルーツダイエットを進められるようになります。

 

グレープフルーツと飲み合わせが悪い薬に気を付ける

 

グレープフルーツと一緒に服用してはいけない薬として、「カルシウム拮抗剤」があります。カルシウム拮抗剤は、高血圧や狭心症などの治療に用いられる薬剤です。

 

カルシウム拮抗剤には、血圧を低下させる作用があります。そしてグレープフルーツには、カルシウム拮抗剤による血圧低下の作用を強める働きがあります。

 

そのため、カルシウム拮抗剤と一緒にグレープフルーツを食べた場合、血圧が下がりすぎてしまう恐れがあります。これにより、心臓の動作が早くなってしまったり、低血圧によるショック症状が出たりする危険性があるのです。

 

さらに、グレープフルーツによる体への影響は、1日~数日以上続くことがあります。そのため、カルシウム拮抗剤を服用し、ある程度時間をおいてからグレープフルーツを食べた場合にも、上記のような症状が現れる恐れがあります。

 

これらのことから、カルシウム拮抗剤を服用している人の場合、グレープフルーツダイエットに取り組むのは避けた方が良いといえます。

 

グレープフルーツと食事のカロリーに注意する

 

グレープフルーツ1個当たりのカロリーは、約100キロカロリーとなっています。そして、グレープフルーツダイエットに取り組む場合、グレープフルーツのカロリーを考慮して食事の量を減らすようにしましょう。

 

なぜなら、グレープフルーツを欠かさずに食べていたとしても、食事でカロリーを摂りすぎていては痩せにくくなってしまうからです。

 

そのため、グレープフルーツダイエットに取り組む際には、グレープフルーツを食べる分だけ摂取カロリーを抑えることが大切です。

 

具体的には、成人男性の場合で1日あたり約1600~2000キロカロリー、成人女性の場合で1日当たり約1200~1600キロカロリーを目安とするようにします。この目安に合わせて摂取カロリーを調整することで、安全かつスムーズにグレープフルーツダイエットの成功に向かえるようになります。

 

さまざまな食材をバランスよく摂るようにする

 

グレープフルーツダイエットに取り組む場合、食事内容に気を付けることも大切です。なぜなら、グレープフルーツを正しく摂っていたとしても、「甘いものばかりを食べる」といった偏った食生活では、痩せにくくなったり体を壊したりしてしまうからです。

 

そこで、肉・魚・卵・野菜・キノコ・海草などの食材を、それぞれ偏らないように気を付けて摂り入れるようにします。そうすることで、健康を維持しながらダイエットをスムーズに進められるようになります。

 

このように、グレープフルーツにはさまざまなダイエット効果や健康効果があります。そして、グレープフルーツダイエットを正しい方法で取り組むことで、健康的に痩せやすい体を作っていけるようになります。