スープダイエットで脂肪燃焼して痩せる方法とそのポイント
ダイエットでよく注目されることとして、「食生活の改善」が挙げられます。私たちの体は私たちが食べたものでできており、食生活を改めることで健康的に痩せられるようになります。
そして、食事によるダイエット法の1つとして、「スープダイエット」というものが挙げられます。スープダイエットは、食べるのが好きな人であっても続けやすいダイエット法となっています。
それでは、スープダイエットとはどのようなダイエット法なのでしょうか。そして、スープダイエットに成功して痩せるためには、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。
そこで今回は、「スープダイエットで脂肪燃焼して痩せるためのポイント」と、それに関連する内容について解説していきます。
もくじ
1.スープダイエットとはどのようなものか
2.スープダイエットの健康・ダイエット効果とは
2-1.脂肪を消費しやすくする
2-2.便秘を解消できる
2-3.免疫力の強化
3.スープダイエットのやり方について
3-1.スープを毎日欠かさずに食べる
3-2.炭水化物・糖質をなるべく控える
3-3.お酒(アルコール)を控えめにする
3-4.なるべく夜更かしを避ける
4.スープダイエットでおすすめの食材
4-1.トマト
4-2.ニンジン
4-3.セロリ
4-4.キャベツ
4-5.タマネギ
4-6.ピーマン
4-7.ショウガ
4-8.ホウレンソウ
4-9.ニンニク
4-10.トウガラシ
4-11.キノコ
5.スープダイエットにおける味付けの例
5-1.しょうゆ
5-2.みそ
5-3.天然塩
5-4.カレー粉
5-5.ポン酢
5-6.豆乳
5-7.チリソース
6.スープダイエットにおけるスープの作り方
6-1.材料を切る
6-2.材料を鍋で煮る
6-3.スープの味付けをする
7.スープダイエットを1週間限定で行う場合のスケジュールの例
8.スープダイエットを行うときの注意点
8-1.タンパク質の不足に気を付ける
8-2.終わった後、やる前と同じ食生活にしない
スープダイエットとはどのようなものか
スープダイエットとは、「野菜をたくさん入れたスープを作り、それをメインとする食事を摂るようにするダイエット法」になります。そして基本的に、スープダイエット用に作ったスープは、お腹がいっぱいになるまで食べて良いことになっています。
例えば、昼食と夕食との間に小腹が空いてしまったとき、スープダイエット用のスープを食べても問題ありません。そのため、「空腹に耐えることができない」「ダイエット中に満腹感が得られないのはつらい」といった人にも、スープダイエットはおすすめのダイエット法です。
スープダイエットの健康・ダイエット効果とは
スープダイエットを行うことで、以下のような健康効果とダイエット効果を得ることができます。
脂肪を消費しやすくする
スープダイエットで食べるスープは、たくさんの野菜を使って作ります。そして野菜には、「食物繊維」という成分が豊富に含まれています。食物繊維を体内に摂りいれることで、胃腸の働きを活発にすることができます。
胃腸の働きが活性化されると、胃腸はその分だけたくさんのエネルギーを消費します。そして、胃腸の主なエネルギーとなるのは体に溜まった脂肪です。そのため、食物繊維を豊富に含む野菜のスープを飲み続けることで、脂肪をより燃焼させやすくすることができます。
便秘を解消できる
また、食物繊維を摂ることで胃腸の運動が活発になれば、その分だけ胃腸の中にある便などが排出されやすくなります。さらに食物繊維には、便のかさを増やして便を柔らかくする働きもあります。
食物繊維がもつこれらの作用により、便通を良くして便秘を解消する効果が期待できます。
免疫力の強化
免疫力とは、「病気などに対して抵抗する力」のことを指します。つまり、免疫力が高ければ高いほど、病気になりにくい体になります。
スープダイエットで食べるスープを作るときに使う野菜には、免疫力を高めてくれる成分が多く含まれています。そのため、スープダイエットを行うことで、より健康的な体を作りながらダイエットできるようになります。
スープダイエットのやり方について
スープダイエットを実践して脂肪燃焼を行いたい場合、まずはスープダイエットのやり方を理解する必要があります。スープダイエットのやり方は、以下のようになっています。
スープを毎日欠かさずに食べる
スープダイエットを行う場合、野菜をたくさん入れたスープを作り、それを毎日忘れずに食べるようにします。もし、スープダイエット中にスープを食べ忘れる日が何度もあると、スープに含まれる野菜の栄養を十分に補うことができません。
これでは、スープを食べることで得られる健康効果やダイエット効果が弱まり、ダイエットに成功できなくなってしまいます。
スープダイエットによって、健康的で痩せやすい体を作るためにも、スープは毎日欠かさずに食べ続けるようにしましょう。
炭水化物・糖質をなるべく控える
炭水化物や糖質を摂ると、それらは体を動かすためのエネルギーとして優先的に活用されます。このとき、体に溜まった脂肪の燃焼が起こりにくくなってしまいます。
さらに、食事などで摂った炭水化物と糖質のうち、体のエネルギーとして利用されなかったものは、脂肪として体に蓄積されます。
そのため、普段の食生活で炭水化物や糖質を多く摂っていると、その分だけ脂肪が燃えにくい太りやすい体になってしまいます。
炭水化物は、ご飯やパン、めん類などの主食となる食材に多く含まれています。また、まんじゅうやチョコレートなどのお菓子のほか、ジュースやカフェラテなどの甘い飲み物には、それぞれ大量の糖質が使われています。
スープダイエットによって痩せたい場合、これらの炭水化物や糖質を多く含む食品をなるべく摂らないようにしましょう。
お酒(アルコール)を控えめにする
スープダイエットを行う場合、お酒(アルコール)はなるべく飲まないようにする必要があります。その理由は、お酒を飲みながら食事をすると、脂肪が体に蓄積されやすくなるからです。
お酒に含まれるアルコールは、肝臓の働きによって分解されます。そして肝臓は、食事などで食べたものに含まれる栄養(糖質など)の処理も担当しています。
お酒を飲んだとき、肝臓はアルコールの分解に注力するようになります。このとき、肝臓による食事に含まれる栄養の処理が起こりにくくなります。これによって、食べたものに含まれる栄養がきちんと処理されず、余分な脂肪として蓄えられやすくなります。
そのため、スープダイエットを行うときは、できるだけお酒を飲まないように気を付けましょう。
なるべく夜更かしを避ける
私たちの体内で分泌されるホルモン(化学物質)の1つとして、「成長ホルモン」というものがあります。成長ホルモンには、脂肪の燃焼を促すなどの働きがあります。
成長ホルモンの分泌量は、睡眠中の午後10時~午前2時あたりの間に最も多くなります。このことから、成長ホルモンの分泌量をできるだけ多くして痩せやすい体を作りたい場合、なるべく午後10時には寝るようにすることが大切です。
また、人によっては「会社の残業が長くて、夜10時に寝るのは難しい」という場合があるかもしれません。このようなケースであれば、午後10時を過ぎてからでも良いので、なるべく早めに眠るようにしましょう。
スープダイエットでおすすめの食材
スープダイエットで食べるスープにおすすめの食材として、以下ようなものが挙げられます。
トマト
トマトには、「リコピン」と呼ばれる赤い色素が含まれています。リコピンは、強い抗酸化作用(体の酸化を抑える働き)をもっています。リコピンの抗酸化作用によって、老化予防や血液の流れを良くする効果が期待できます。
また、トマトの中でも真っ赤に完熟したものほど、リコピンを多く含んでいます。そのため、トマトを入れてスープを作る際には、なるべく完熟したものを使うのが効果的です。
ニンジン
ニンジンは、体を温める働きが強いです。そのため、ニンジンを使ったスープを食べることで体が温まります。これによって、冷え性の予防や対策を行うことができます。
またニンジンは、「β-カロテン(ベータカロテン)」と呼ばれる成分を豊富に含んでいます。β-カロテンには、老化の原因とされる「活性酸素」という物質を処理する作用があります。
そのため、ニンジンを材料とするスープを食べることで、老化を予防する効果が期待できます。
セロリ
セロリは、カルシウムやカリウムといったミネラルを多く含んでいます。ミネラルには、骨などの組織の材料となったり体の機能を調整したりする役割があります。そのため、セロリを使ったスープを摂ることで、より健康的にダイエットを行えるようになります。
またセロリは、たくさんのビタミンも含んでいます。ビタミンには、体内にある成分の働きを手助けする役割があります。
そしてセロリの場合、茎に比べて葉っぱの方がビタミンを多く含んでいます。そのため、セロリを使ったスープを作る際には、葉っぱも忘れずに入れることが大切です。そうすることで、葉っぱに含まれるビタミンを摂ることができ、より健康的な体に近づけるようになります。
キャベツ
キャベツには、「ビタミンU(キャベジン)」という成分が多く含まれています。ビタミンUには、胃などにある粘膜を丈夫にする作用があります。
そのため、キャベツを使ったスープを食べることで、体内の粘膜をより頑丈にすることができます。これによって、胃潰瘍(いかいよう)や十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)などの病気を起こしにくくすることができます。
タマネギ
タマネギには、「硫化アリル」と呼ばれる成分が含まれています。硫化アリルには、血液をサラサラにする働きがあります。
この作用によって、体内で血栓(血が固まってできた栓)の発生や動脈硬化を避けられるようになります。
ピーマン
ピーマンは、「ビタミンC」という成分を含んでいます。ビタミンCは、体の酸化やがんなどを抑える働きを持っています。これによって、病気になりにくい体を作ることができます。
また、ピーマンに存在するビタミンCは、熱を加えたときに破壊されにくいです。そのため、ピーマンを使ったスープを食べることで、ビタミンCをしっかりと補えるようになります。
ショウガ
ショウガには、「ショウガオール」という成分と「ジンゲロール」と呼ばれる成分が含まれています。これらの成分には、抗酸化作用と血液の流れを良くする働き、体についた脂肪を燃えやすくする作用があります。
そのため、ショウガを入れたスープを食べることで、体の健康を保ちつつ痩せやすい状態を作れます。
ホウレンソウ
ホウレンソウには、「コリン」と呼ばれる成分が含まれています。コリンには、体内の脂肪を使われやすくする働きがあります。そのため、ホウレンソウを入れたスープを食べることで、体に脂肪が付きにくくなります。
またホウレンソウには、老化予防に役立つβ-カロテンも含まれています。そのため、ホウレンソウを入れたスープを食べれば、老化予防の効果を得ることができます。
ニンニク
ニンニクには、「セレン」という成分が含まれています。セレンは、ガンの発生を抑えたりや老化を遅らせたりする働きを持っています。そのため、ニンニク入りのスープを食べることで、ガンの予防や老化の抑制が期待できます。
またニンニクには、「スコルジニン」という成分も含まれています。スコルジニンは、疲労回復効果を持っています。そのため、ニンニクを入れたスープを食べれば、体をより疲れにくくすることができます。
トウガラシ
トウガラシには、「カプサイシン」という辛み成分が含まれています。カプサイシンには、脂肪の燃焼を促す働きがあります。
そのため、トウガラシを入れたスープを食べることにより、体に着いた脂肪を燃えやすくすることができます。
キノコ
シメジなどのキノコには、ビタミンB群が含まれています。ビタミンB群を摂ることで、糖質や脂質を体のエネルギーとして利用しやすくなります。
そのため、キノコを使ったスープを食べることで、体に脂肪をつきにくくすることができます。
またキノコには、「β-グルカン(ベータグルカン)」という成分も含まれています。β-グルカンには、便通を促す作用があります。
そのため、キノコを使ったスープを摂ることで、便秘解消の効果が期待できます。
スープダイエットにおける味付けの例
スープダイエットで食べるスープを作る場合、以下の味付けの中から好きなものを選ぶようにします。そして、スープの味付けによって、得られる健康効果やダイエット効果は異なります。
そのため、スープダイエットを行う際には、スープの味付けにも注目してみることが大切です。
しょうゆ
しょうゆには、「メラノイジン」と呼ばれる色素成分が存在します。メラノイジンには抗酸化作用があり、これによって老化を予防したり血流を良くしたりすることができます。
そのため、しょうゆで味付けしたスープを食べることで、老化を遅らせたり老廃物を排出しやすくできたりする効果が期待できます。
みそ
みそは、「イソフラボン」と呼ばれる成分を含んでいます。イソフラボンは、骨を丈夫にする働きを持っています。そのため、みそを入れたスープを摂ることで、骨粗しょう症を起こしにくくすることができます。
さらにイソフラボンには、女性の体調を正常に向かわせる作用もあります。そのため、女性がスープダイエットを行う場合、みその味付けを試してみることをおすすめします。
またみそには、血液の流れを改善したり、胃がんなどの病気を予防したりする働きもあります。
天然塩
天然塩には、老化の原因となる活性酸素を除去する働きがあります。そのため、天然塩を使用したスープを食べることで、老化予防の効果が期待できます。
カレー粉
カレー粉は、体についた脂肪を燃えやすくする作用を持っています。そのため、カレー粉をスープに入れることで、脂肪燃焼効果をより高めることができます。
ポン酢
ポン酢には、「クエン酸」という成分が含まれています。クエン酸は、疲労回復効果のほか、病気を起こしにくくする働きを持っています。
そのため、ポン酢を加えたスープを食べることにより、より健康的な体を作れるようになります。
豆乳
豆乳には、脂肪の燃焼をサポートする働きがあります。そのため、豆乳を使ったスープを食べることによって、より痩せやすい体を作れるようになります。
また豆乳もみそと同様に、イソフラボンを含んでいます。そのため、豆乳を使ったスープを食べることで、骨粗しょう症を予防することができます。
チリソース
チリソースは、その材料としてトウガラシが使われています。トウガラシには、脂肪燃焼効果をもつ「カプサイシン」という成分が含まれています。
そのため、チリソースで味付けしたスープを食べることで、脂肪の燃焼をさらに高められるようになります。
スープダイエットにおけるスープの作り方
スープダイエットで食べるスープを作る場合、以下のような手順に従って行うようにします。なお、スープの作り方は非常にシンプルなため、料理が苦手な方であってもダイエットに効くスープを簡単に作ることができます。
材料を切る
スープに入れる材料を、自分にとって食べやすいサイズに切ります。そして鍋を用意し、その中にスープの材料となる野菜を入れておきます。
このときのポイントは、なるべく大きめの鍋を用意することです。その理由は、「スープに入れる野菜が多いことで、思っている以上に水分が多くなる可能性が高いから」です。
もし、自宅に大きめの鍋がない場合には、小さめの鍋を2つ使ってスープを作るのも良い方法です
材料を鍋で煮る
スープの材料を入れた鍋に、800~1000ミリリットルほどの水を入れます。そして、野菜が柔らかくなるまで中火で煮込みます。
このとき、水が沸騰することによる吹きこぼれが起こらないように注意しましょう。なぜなら、やけどをする恐れがありますし、野菜の栄養が溶け込んだ水分をこぼしてはもったいないからです。
そのため、スープを煮込んでいるときに吹きこぼれそうになった場合、火力を調節して吹きこぼれを防ぎましょう。
スープの味付けをする
野菜が柔らかくなってきたところで、スープの味付けを行います。しょうゆやみそ、カレー粉など、好みの味付けを行いましょう。
味付けをする際には、砂糖などの調味料を余分に使わないようにします。そうすることで、より低カロリーで食べても太りにくいスープに仕上げることができます。
なお、スープダイエット用のスープは、作り置きをしても問題ありません。そのため、「スープを作るのが手間だから、調理の回数を減らしたい」という場合には、あらかじめ多めに作っておいて、残りを冷蔵庫で保存しても良いです
スープダイエットを1週間限定で行う場合のスケジュールの例
スープダイエットのやり方の1つとして、「スープに食事制限をプラスして、1週間に区切って行う」という方法があります。この方法でスープダイエットを行う場合、例えば以下のようなスケジュールで食事を摂るようにします。
1日目:スープと野菜のみ
2日目:スープと果物のみ (果物は摂りすぎないようにする。リンゴなら1個など)
3日目:スープと野菜と果物のみ (果物は摂りすぎないようにする)
4日目:スープと野菜と肉のみ (肉は空腹が満たされるまで食べても良い)
5日目:スープとバナナと無脂肪牛乳のみ
6日目:スープと魚と野菜のみ (魚は空腹が満たされるまで食べても良い)
7日目:スープと玄米のみ (玄米は摂りすぎないようにする)
このスケジュールに沿ってスープダイエットを行う場合にも、スープは満腹になるまで食べても良いことになっています。逆にいえば、最低一杯は毎日スープを食べ続けることが重要になります。
また、上記のスケジュールを終えた場合、「野菜で作ったスープを食べる習慣」そのものは継続させることをおすすめします。そうすることで、健康的で痩せやすい状態を継続させやすくすることができます。
スープダイエットを行うときの注意点
スープダイエットを行う場合、以下のことに注意することが大切です。そうすることで、スープダイエットを成功させやすくなったり、健康的で痩せやすい体を維持しやすくなったりします。
タンパク質の不足に気を付ける
スープダイエット中、スープを食べることにばかり注目していると、タンパク質を含む肉や魚などの食材を食べる機会が減る可能性があります。そしてタンパク質の摂取が減ると、筋肉の機能が低下していき、脂肪が燃えにくくなる恐れがあります。
そうならないためにも、スープダイエット中には、肉や魚などのタンパク質を含む食品をなるべく摂り忘れないようにすることが大切です。
また、上述した「1週間限定のスープダイエット」を行う際には、肉を食べる日には肉をしっかりと食べましょう。さらに、魚を食べる日には魚を空腹が満たされるまで食べることが重要です。
そうすることで、タンパク質を補うことができ、筋肉の機能の維持と強化をしやすくすることができます。
終わった後、やる前と同じ食生活にしない
スープダイエットによって体重を減らすことができても、ダイエット前の食生活に戻せばリバウンドする恐れがあります。
このことから、ダイエット後の体型を維持するためには、ダイエット前と同じ食生活にしないことが大切です。
そして、スープダイエットのときと同じように野菜をしっかりと摂り、炭水化物や糖質の摂りすぎを避けるようにすることが重要になります。そうすることで、健康的で痩せやすい体をキープしやすくすることができます。
このように、スープダイエットに取り組む場合には、野菜をたくさん入れたスープを作り、それを毎日欠かさずに食べ続けていくことが大切です。
そうしたうえで、「炭水化物の摂りすぎ」などの太りやすい食生活を改めることで、以前よりも健康的で痩せやすい体を作り、体型をキープすることができます。